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学歴の差は、初任給ではなくカーブの傾きに出る

入口では1.33倍。出口では2.04倍。学歴が効いているのは、始まりの高さではなく、伸びる角度です。

最終更新:2026年7月12日 / 出典:

ANSWER

新規学卒者の初任給は高校207.3千円・大学262.3千円・大学院299.0千円で、高校と大学院の差は1.44倍。ところが50代後半では高校332.1千円・大学院676.2千円と2.04倍に開きます。学歴による賃金差を作っているのは初任給の水準ではなく、年齢とともに伸びるカーブの傾きです(高校1.49倍に対し大学院2.26倍)。

初任給(新規学卒者)

300500700高校大学大学20〜2440〜4460〜64
学歴別の賃金カーブ(男女計・千円/月)。入口はほぼ同じ場所から出発し、傾きだけが違う。50代後半で高校332.1、大学院676.2——2.04倍。
学歴男女計男性女性対前年(男女計)
高校207.3210.1202.9+5.0 %
専門学校230.7227.8232.4+3.5 %
高専・短大235.5241.4230.0+5.2 %
大学262.3264.9259.7+5.6 %
大学院299.0301.2292.9+4.0 %

単位:千円/月(所定内給与額)。出典:令和7年概況 第10表。

高校207.3千円 → 大学院299.0千円。差は91.7千円(1.44倍)。この時点では、それほど大きくありません。

カーブの傾き

学歴20〜24歳ピーク傾き(ピーク÷20代前半)年齢計
高校225.2335.11.49 倍297.2
専門学校238.4363.71.53 倍313.7
高専・短大243.3364.01.50 倍321.2
大学263.9529.12.00 倍396.3
大学院298.8676.22.26 倍517.4

単位:千円/月(男女計)。傾きは本サイトによる算出。出典:令和7年概況 第3表。

計算方法「傾き」は各学歴のピーク値 ÷ 20〜24歳の値で定義しました。分母を20〜24歳にしたのは、〜19歳では大学・大学院の該当者が存在せず公表値がないためです。ピーク値は各系列の最大値(60歳以降の下降は含まない)。原典の公表値を除算したのみで、推定は含みません。

高校卒は1.49倍で頭打ちになります。大学院卒は2.26倍まで伸びる。

同じ「30年働く」でも、伸びる角度がまったく違う。この傾きの差が、生涯で受け取る総額の差を作ります。

入口と出口

時点高校大学大学院大学院 ÷ 高校
初任給(新規学卒)207.3262.3299.01.44 倍
20〜24歳225.2263.9298.81.33 倍
35〜39歳296.6382.2466.61.57 倍
50〜54歳335.1494.9648.31.93 倍
55〜59歳332.1529.1676.22.04 倍

単位:千円/月(男女計)。倍率は本サイトによる算出。

1.33倍 → 2.04倍。差は、時間とともに広がります。

編集部の判断この表は因果を示しません。学歴が賃金を上げたのか、賃金の高い職務に学歴の高い人が配置されているのか、選抜の効果なのか——この統計からは判別できません。「大学院に行けば2倍になる」という読み方は、統計の裏づけを超えています。言えるのは「大学院卒という集団の賃金カーブは、高校卒という集団より傾きが大きい」までです。

よくある質問

Q. 大卒と高卒の生涯の賃金差はどこで生まれますか?

初任給の差は大学262.3千円・高校207.3千円で1.27倍にすぎません。しかし50代後半では大学529.1千円・高校332.1千円で1.59倍に開きます。差は入口ではなく、年齢とともに伸びるカーブの傾きから生まれます。

Q. 大学院卒の平均給与はいくらですか?

令和7(2025)年の大学院卒の所定内給与額は、年齢計・男女計で517.4千円です(男性534.8千円、女性438.2千円)。全学歴の中で最も高く、高校卒297.2千円の1.74倍にあたります。

Q. 2025年の初任給はいくらですか?

令和7(2025)年の新規学卒者の所定内給与額は、男女計で高校207.3千円、専門学校230.7千円、高専・短大235.5千円、大学262.3千円、大学院299.0千円です。前年比では大学が+5.6%と最も高い伸びでした。

免責 — 本サイトは公的統計を整理・可視化する情報サイトであり、個別の賃金・処遇・転職・労務に関する助言を行うものではありません。掲載する数値は集団の統計であって、特定の個人や企業の賃金の妥当性を判定するものではありません。 賃金は「所定内給与額」であり、残業代・賞与を含みません。年収ではありません。

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REPORT 05
厚労省・令和7年賃金構造基本統計調査
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