日本の賃金で最も大きく効く単一の変数は、学歴でも企業規模でもなく「役職」です。
最終更新:2026年7月12日 / 出典:
ANSWER
令和7(2025)年の所定内給与額は、部長級635.8千円・課長級529.2千円・係長級399.2千円・非役職者310.5千円。非役職者を100とすると部長級は204.8、課長級170.4、係長級128.6。部長になることは、賃金を2.05倍にする——これは学歴差(大学院÷高校=1.74倍)や企業規模差(大÷小=1.26倍)より大きい効果です。
| 役職 | 男女計 | 男性 | 女性 | 非役職者=100 | 平均年齢 | 平均勤続 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 部長級 | 635.8 | 642.4 | 578.3 | 204.8 | 53.1 歳 | 22.6 年 |
| 課長級 | 529.2 | 541.4 | 470.3 | 170.4 | 49.5 歳 | 20.9 年 |
| 係長級 | 399.2 | 410.9 | 365.7 | 128.6 | 45.4 歳 | 17.5 年 |
| 非役職者 | 310.5 | 332.1 | 280.1 | 100.0 | 41.8 歳 | 10.8 年 |
単位:千円/月。一般労働者のうち雇用期間の定めのない者。出典:令和7年概況 第8表。
| 変数 | 上端 | 下端 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 役職 | 部長級 635.8 | 非役職者 310.5 | 2.05 倍 |
| 学歴 | 大学院 517.4 | 高校 297.2 | 1.74 倍 |
| 企業規模 | 大企業 385.1 | 小企業 305.6 | 1.26 倍 |
| 性別 | 男性 373.4 | 女性 285.9 | 1.31 倍 |
| 雇用形態 | 正社員 358.8 | 非正社員 241.7 | 1.48 倍 |
単位:千円/月(男女計・年齢計)。倍率は本サイトによる算出。
役職の倍率(2.05倍)は、他のどの軸よりも大きい。ただし——これを因果として読んではいけません。
部長級の平均年齢は53.1歳、平均勤続は22.6年です。非役職者は41.8歳・10.8年。つまり役職の効果には、年齢と勤続の効果が丸ごと含まれています。
「部長になれば2倍」ではなく、正確には——「部長になっている人たちは、平均53歳・勤続23年であり、その集団の賃金は非役職者集団の2.05倍である」。これが統計が言える限界です。
興味深いのは、女性の役職プレミアムのほうが大きいことです。
| 男性 | 女性 | |
|---|---|---|
| 非役職者 | 332.1 | 280.1 |
| 部長級 | 642.4 | 578.3 |
| 部長級 ÷ 非役職者 | 1.93 倍 | 2.06 倍 |
| 女性 ÷ 男性(非役職者) | — | 84.3 % |
| 女性 ÷ 男性(部長級) | — | 90.0 % |
単位:千円/月。倍率・比率は本サイトによる算出。
非役職者では女性は男性の84.3%。部長級では90.0%まで縮まります。役職に就いた後の男女差は、全体の格差より小さい。
これは、男女間賃金格差(全体76.6)の相当部分が「賃金そのものの差」ではなく「役職に就く割合の差」から生じている可能性を示唆します。ただし本統計は役職者比率を性別に示していないため、これは仮説にとどまります。
令和7(2025)年の所定内給与額は、部長級635.8千円、課長級529.2千円、係長級399.2千円です(男女計・月額)。平均年齢は部長級53.1歳、課長級49.5歳、係長級45.4歳。
非役職者(310.5千円)を100とすると、係長級128.6、課長級170.4、部長級204.8です。部長級は非役職者の約2.05倍にあたります。
部長級で男性642.4千円・女性578.3千円(女性は男性の90.0%)。全体の男女間格差(76.6)より小さく、役職に就いた後の差は相対的に小さくなります。
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